長い Thunderbolt ケーブルを使ってデスク周りをスッキリさせる方法を紹介します.
PC周辺ケーブルの進化
10年くらいまでは,パソコンとディスプレイを接続するケーブルというと,DVI-D規格のサイズが大きいプラグが主流で,長さもせいぜい数m,それよりも長いものだと太さが8mm以上というものしか選択肢がなかっように思います.しかし,最近のケーブルは,プラグは DisplayPort/HDMI/USB-C と小型化し,さらにプラグ内にICを組み込むことでケーブル径を5mm以下に抑えたまま,ケーブル長5mを以上に伸ばしたものが登場してきました.
これらの特殊なケーブルは Active ケーブルや Optical ケーブルといった名前で呼ばれ,前者は電気信号の減衰を補償するIC,後者は電気信号を光に変換するICをプラグに内蔵することで,長距離伝送を実現しています.
例えば,以下は Apple の Thunderbolt4 ケーブルのプラグ部分のCTスキャンしたものです.単なるプラグではなく,ICが載っている Active ケーブルであることが確認できます.
DisplayLink を使った Dock の登場
一方,ケーブルの進化と並行して,Thunderbolt の広帯域を利用して,映像とUSB信号をトンネリングする DisplayLink の技術を使った Dock が各社から登場してきています.
Anker だと下記のようなものです.
Anker 778 Thunderbolt ドッキングステーション (12-in-1, Thunderbolt 4) 4画面出力 8K 4K HDMIポート Dis...
これを使うと,パソコンは Dock とのみ Thunderbolt ケーブルで接続し,ディスプレイをはじめとする周辺機器の接続先を Dock に集約できます.このため,ポート数が少ないノートパソコンとの組み合わせで活用する方法がよく紹介されてるように思います.
ただ,Dock の良さはそういった使い方にとどまるものではないです.
デスクからパソコンの追い出し
具体的には,Dock とパソコンを短い Thuberbolt ケーブルで接続するのではなく,5m以上の Active ケーブルや Optical ケーブルで接続すると,デスクからディスプレイとDock以外を一掃できます.
手元の環境では下図のような接続をすることで,パソコン類はデスク横のラックに追い出し,ラックとの間は隠蔽配管経由で接続することで見た目をスッキリさせています.
正直,家を建てる時には Thunderbolt3 ほどの帯域で5mのケーブルが登場することは予想できておらず,一番上のDisplayPortだけ通せればいいやと思って隠蔽配管を仕込んでおいたのですが,これが大正解でした.
Opticalケーブルであれば10mとかでも普通にいけますので,これから家を建てる方はその辺りも見越して部屋のレイアウトや配管の設計しておくと良いと思います.GPUをガンガン回したい人でも,もはやデスク周りにデスクトップパソコンの設置スーペースを確保する必要は無く,なんなら別の部屋に設置することもできるようになってきています.
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