【保存版】I2C 接続 A/D コンバーターの精度比較

組み込み
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I2C 接続 A/D コンバーターの精度比較をしてみました.

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はじめに

A/D コンバータを内蔵していない Raspberry Pi や精度に課題がある ESP32 で A/D 変換を行いたいときに頼りになるのが I2C 接続タイプの A/D コンバータ.

そこそこのお値段のものもあれば,Aliexpress で売られている激安品もあるので,それらの精度を比較してみました.

比較対象

比較したのは,下記の 4 つのモジュールです.

左上が Adafruit のモジュールで,それ以外の 3 つは Aliexpress で売られているコピー品です.

それぞれの詳細を以下に示します.Model をクリックするとそれぞれの販売ページにジャンプできます.

No. A B C D
Model Adafruit ADS1015  ADS1015 12 bit precision analog-to-digital converter ADS1015 ADC ultra-compact 12-precision ADC module 16 Bit I2C ADS1115 Module
Photo
Cost $9.95   $1.64 $1.62  $1.78
Remarks 「★」マークが目印.メッキは金です. 小型です.ねじ穴のメッキは写真とは違いスズでした. 基板に関しては,パターンも含めて Adafruit のモノの完全なコピー.

結果

KEYSIGHT 34461A の測定値を真とし,誤差をプロットした結果が次のグラフです.
横軸が入力電圧で,縦軸が誤差です.

結果は,予想外のものでした.

Aliexpress のコピー品の性能は正規品と遜色なし
Adafruit のものと比べて半分以下の価格ですが,性能は遜色ありません.細かい誤差の推移もほぼ同じなので,正規品が使われている可能性も高そうです.
16bit 品の 16 Bit I2C ADS1115 Module の特性が素直
誤差の平均は,ADS1015 を使った A~C が約 0.5mV,ADS1115 を使った D が 0.7mA となっており,ADS1115 の方が悪いです.一方,ADS1115 の誤差は電圧が増えるに従って一定の割合で増加しており,特性が素直です.

まとめ

ADC モジュールに関しては,Aliexpress で売られているものでも特性に問題なさそうです.また,精度にこだわる場合,ADS1115 を使ったモジュールを選択すると良さそうです.

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