LIXIL の電動シャッターのスイッチを分解して,回路構成を調べましたので紹介します.
はじめに
今回分解したのはイタリヤ(電動タイプPRS仕様)用のスイッチです.カタログ等をみると,スイッチの型式は Z-02-GCJA と書かれていますが,住友林業とかのハウスメーカが使っているものはこれではなく,Z-02-GCSP という型式のものです.
Z-02-GCJA は直接電動シャッターを駆動する機能を持ち合わせていませんが,Z-02-GCSP はマイコンやリレーを内蔵しており,直接電動シャッターを駆動できるようになっています.
外観
外観はこんな感じです.左側に AC100V,右側に出電動シャッターのモータを接続します.
回路構成
中の基板は 2 枚で構成されており,片方が電源とモータ駆動,もう片方が制御とスイッチ入力の機能を持っています.
電源・モータ駆動基板
表側にはコンデンサやリレーが載っています.耐久性の要となるリレーは,しっかり OMRON のものが使われています.
裏側には電源 IC が載っています.初段は,LNK304[データシート],後段は 2951C[データシート] が使われています.
初段の電源回路はおそらく下記のようになっており,使用されているツェナーが 15V のものなので,AC100V から DC15V を生成していそうです.
後段の電源は,2951C のマーキングに M30C との記載があるので,3.0V 出力のようです.
制御・スイッチ入力基板
表面にはスイッチとマイコンが載っています.マイコンは NXP の MC9S08GT16A.[データシート]
3.0V 電源で動作する 8bit マイコンです.動作電圧は先ほどの電源の出力と一致していますので,先ほどの予想はあっていそうです.
裏面は特になにもなく,電源・モータ駆動基板と接続用のコネクタのみ載っています.スイッチの片方は GND に接続されているので,押したときに 0V にする仕組みのようです.
接続されている pull up 抵抗は 4kΩ だったので,1mA ほど引けるマイコンであれば,マイコンでスイッチ状態を制御することもできますね.
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