パスワードが分からない OpenBlocks AX3 のファームを更新する方法を紹介します.
はじめに
パスワードが分かる場合は下記に従えば良いのですが,分からない場合はこの方法は取れません.
OpenBlocks AX3 7から8へのアップグレード - 技術ガイド - OBDN - 開発者向け情報 | OpenBlocks
OpenBlocksを利用する技術者や開発者のために技術情報の提供を行うコンテンツポータルです。OpenBlocks AX3のDebian 7から8へのアップグレードをご案内しています。
今回入手した固体の場合,シリアルコンソールで確認すると Docodemo Connect Box というファームが書かれており,id:root, pass:root でログインできない状態にありました.
おそらく大塚商会の「どこでもコネクト」で使われていたもののようです.
どうしたものかと途方に暮れていたのですが,割と簡単に復旧できることがわかりましたので,記録として残しておきます.
準備
復旧の流れとしては,u-boot のコンソールから TFTP でファームを取得して,上書きすることで行います.
そのため,まずはファームを取得した上で TFTP を立ち上げます.
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$ wget http://ftp.plathome.co.jp/pub/OBSAX3_2/stretch/4.4.120-0/uImage.initrd.obsax3 $ sudo apt-cache search atftpd $ sudo atftpd --daemon $PWD |
ファームの書き換え
OpenBlocks のシリアルコンソールに接続し,ENTER を押したまま電源を ON します.そうすると u-boot のコンソールが現れます.
この状態で次のコマンドを打つと,ファームの取得と書き込みが行われます.
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openblocks> setenv tftpserver "先ほど立ち上げた tftp サーバのIPアドレス" openblocks> run os_load_prog |
設定値の初期化
上記のあと,ログインできればそこで完了ですが,ダメな場合は設定が変更されていますのでその消去を行います.
INIT ボタンをピンで押しながら電源を ON すると,設定のカスタマイズを反映せずにデフォルト設定で起動しますので,この状態で root でログインします.
そこで次のコマンドを入力するとカスタマイズ設定が消去されます.
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# flashcfg -E |
この後は普通に再起動すれば,id:root, pass:root でログインできるようになっています.
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