Rabbit Note

技術的な事柄をメモしていきます.

Fluentd と Raspberry Pi で作るセンサーネットワーク

Raspberry Pi でセンシングしたデータをログ収集ツール Fluentd を使って簡単に収集する方法を紹介します.

全体構成

今回想定しているのは下図のような構成です.

複数の Raspberry Pi でセンシングを行い,測定値を Fluentd を使ってサーバーに集約します.集約したデータは時系列データベース influxDB に格納します.また,格納されたデータはモニタリングツール Grafana で下記のようにグラフ化します.

Fluentd と Raspberry Pi の組み合わせはまだ例が少ないですが,以下の点でおすすめです.

  • 厚いユーザー層.サーバサイドのデータ収集基盤として広く使われており,設定例やトラブルシューティングの事例が豊富です.
  • 拡張性が高い.綺麗な設計をベースとして様々なプラグインが用意されており,データベースの乗り換えや同時に複数のデータベースに格納するといったことが簡単に行えます.
  • 耐障害性が高い.通信が途絶えてもその間に収集したデータが失われないようになっているため,センサーネットワークと相性が良いです.

Raspberry Pi の Fluentd 設定

公式ページに記載されている Debian Jessie の手順に従ってインストールを行います.

その後,下記のような設定ファイルを作成し,起動時にこのファイルを使って Fluentd が自動的に起動するようにします.

設定のポイントは下記になります.

command python "/home/pi/rasp-python/app/sense_env/sense_env.py"
センシング結果を JSON で出力するスクリプトを指定します.
私の場合,下記のような JSON を出力するスクリプトを使用しています.
hostname "#{Socket.gethostname}"
record_transformer でこの項目を設定することで,Raspberry Pi が送信するデータにホスト名を組み込みます.これにより,データがどの Raspberry Pi から送られてきたのか識別できるようになります.Grafana でのグラフ化の際に必要になります.
host "columbia.green-rabbit.net"
データを収集するサーバのホスト名を指定します.

サーバの Fluentd 設定

下記のように設定します.

設定のポイントは下記になります.

dbname sensor
あらかじめ作成しておいた influxDB のデータベース名を指定します.
tag_keys ["hostname"]
Grafana でセンサー毎にグラフ化するため,Raspberry Pi から送られてくる hostname をタグキーに指定します.

サーバの InfluxDB 設定

http://サーバーのIPアドレス:8083 にアクセスし,下図のように CREATE DATABASE sensor と入力して ENTER を押します.これにより InfluxDB に sensor という名前のデータベースが作成されます.

サーバの Grafana 設定

http://サーバーのIPアドレス:3000 にアクセスし,ブラウザ上で設定を行っていきます.初回アクセスだと ID とパスワードを求められますので共に admin をしていしてログインします.

まず,下図のようにデータソースの設定を行います.

続いて描画するグラフの設定を行います.ほとんどの設定は見ればやりかたわかると思いますが,データの系列を指定する Metrics はやや込み入っているので解説します.

設定としては下記のようにします.

設定の流れは以下の通りです.

  1. 一番下の「Panel data source」に先ほど作成したデータソースを指定します.
  2. データソースに含まれるデーターベース名を指定します.設定場所は「FROM」の横の欄です.
  3. グラフ化したいホスト名を指定します.まず「WHERE」の横の欄をクリックし,InfluxDB でタグキーに設定した「hostname」を指定します.続いて次の入力欄をクリックし,ホスト名を選択します.図の場合「rasp-meter-1」を選択しています.
  4. グラフ化したいデータを指定します.「SELECT」の横の入力欄をクリックして選択します.図の場合「temp」を選択しています.
  5. 好みに応じてグラフに表示される系列名を指定します.「ALIAS BY」の横の入力欄に記載します.

あとは,これをグラフ化したい系列毎行えば完成です.

注意点

今回使用している InfluxDB と Grafana の組み合わせとっても手軽にグラフ化できて便利なのですが,1 つだけ大きな欠点があります.それは,特定のデータを削除したり編集したりすることが現時点でできないこと.そのため,各 Raspberry Pi が実行するスクリプトで異常値をはねるようにしておかないと,何かの事情で変なデータが入るとちょっと残念な事になります.

InfluxDB もいろいろと改善が続いているようですので,そのうち何か手が打たれるとは思いますが.(例えば,少し前のバージョンだと整数と浮動小数点の扱いでも落とし穴があったのですが,現在は改善されます.)

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