SEIKO の置き時計 DL206S のバックライト交換方法を紹介します.
はじめに
DL206S は黒にくっきりとした白文字が浮かび上がる視認性の良い時計ですが,だいたい2年ほど経過すると文字が薄くなってきて,見にくくなってしまいます.
これは LED バックライトのへたりによるものです.この時計の場合 LED は常時点灯しているので,2年 = 24時間 × 365日 × 2年 = 約1.7万時間となります.LED の寿命を考えるとしょうがないと言えばしょうがないのですが,置き時計としては寿命が短すぎます.
そこで,LED を交換して新品同様に復活させる方法を紹介します.
準備
交換用の部品等を準備しておきます.
秋月電子 で入手するもの
- 白色大出力チップ LED NSSW157T
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LED のトップブランド日亜化学の LED です.DL206S では LED に 3V 程度が印可されるので,スペック的にもちょうど良いです.
Amazon で入手するもの
- ホーザン ミニバイス K-24
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はんだ付けする際に基板を固定するのに使います.他のものでも OK です.
- ホーザン 逆作用ピンセット P-89
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はんだ付けする際に LED を持つのに使います.器用な人なら普通のピンセットでも作業できると思いますが,LED は割と柔らないので,力の加減をしなくてもしっかりつかめる逆作用ピンセットがオススメです.
分解
LED 交換のため,分解していきます.
まず,前面の透明のパネルが両面テープで貼られているので,これをはがします.隙間に薄いモノを差し込んで,そこからはがしていく感じで作業します.
パネルの左右に LED があるので,これを交換します.
交換前の LED は次のような感じです.
交換後はこちら.
サイズが小さいので簡単ではないですが,この手の作業が始めてでも温度を少し高めにして作業すればそれなりの仕上がりでできると思います.
あとは元に戻せば完成.
仕上がり
交換前かなりに見にくくなっていた時計もこの通り.くっきりした白文字が復活しました.
おまけ
Aliexpress で売っている下記のケーブルを使うと,電源を USB コネクタからとれるようになります.AC アダプタが何個もあって邪魔な時に便利です.
コメント
始めまして!私も同じ機種を使っているので大変参考になります!
同じ症状になってしまったので、やってみようと思ったのですが、「分解」のところでつまずいてしまっています・・
透明のパネルの外し方がわからくて・・無理やりやると壊してしまいそうで・・
何かコツやおすすめの道具などあればおしえていただければと思います。
お時間ある時にでもコメントいただけると幸いです。
小さめのマイナスドライバーやステンレス製の薄い定規とかを使って少しづつ両面テープを剥がしていくと良いと思います.
はじめまして、
DL206Sで同じ症状が出たので参考にさせていただきました。
まず、解体してみましたが、LEDに接続されている配線が
オレンジ、白、黒の3本あります。
これをLED NSSW157Tにどう接続すればよいのでしょうか?
具体的にご説明して頂けたら助かります。
よろしくお願いします。
ネットで中古のDL206Sを購入したのですが全く点灯せず、出品者に連絡したところ返金するので商品は廃棄してくださいとのこと。
このHPを見つけ修理してみようと考えていたところ、御徒町に用事ができたので秋葉原まで足を延ばしLEDを購入。
LEDの取り外しまでは問題なくできたものの、新しいLEDを載せてみると基板のパターンが見えずうまくいかったので、LEDにリード線(φ0.26のスズメッキ線)を半田付けし1mm程度ずらして実装完了。
このHPの主様がどうやって半田付けしたか興味があったものの、作業に2時間近くかかりもう一度分解する元気はありません。
チップLEDはチップ抵抗等に比べ熱に弱いみたいで、秋月電子通商のLEDは40個セットでほとんど余ると考え、スムーズに半田付けできなかったものは今後の寿命を考え破棄したので、本来4個しかいらないLEDは7個も使用してしまいました。
このLEDはサイズが大きいので、取り付けが困難でしたが寿命が長いことを期待しています。
有用な情報、ありがとうございました。